National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) This page is a page of the former research institute. We stopped updating on March 31.2001.
E-mail to webmaster (Japanese) E-mail to webmaster (English)
Leg Function

基礎編

専門編

人類が馬を家畜として飼い始めてほぼ5000年になると言われている。この間、馬は人類にとって最も重要な家畜であり続けた。有史以来の帝国の興亡の歴史は、騎馬を使いこなした民族によって、書き換えられてきたと言っても過言ではない。 馬は、その機動性、長距離移動能力、運搬能力、操縦性能、どれをとっても、他の動物に比較して、人類にとって極めて有用な動物である。馬の能力は、ほんの100年前まで、市民社会の交通、産業を支えてきた。日本では、かつて150万頭も馬が飼われていたが、昭和27年をピークとして激減し、現在ではわずか9万頭しかいない。現代では、自動車が主に馬の役割を台頭してしまったが、では馬はもういらないかというと、そんなことはない。人間は、馬という生物に限りない愛情を抱く場合があり、将来的には、このようなフレンドリな脚式ロボットを目指している。 このような馬に近い機能を持った脚式ロボットをどのように実現したらよいのか我々は興味を抱き、開発したマシンにMEL HORSEと命名した。 脚式ロボットの脚は、昆虫や、爬虫類等の脚のような大きく脚を胴体外に屈曲させているものをReptile型、哺乳類のように脚を胴体下に直立させているものをMammal型というように2大別できる(図1)。移動仕事率の観点からは、Reptile 型が有利であることが知られている。従来の歩行ロボット開発でも、Reptile型の例が圧倒的に多く、特に大荷重を安定して、効率良く移動させる点で有利である。この研究指向は、脚式ロボットがまず建設機械、農林業機械等の分野で実用化されることを狙っていることからきている。  一方、Mammal型も、一概に悪いとは言えない。脚を直立させ、胴体下に取り込んだ形態は、重心位置が高く、従ってこれを保持するためのポテンシャルエネルギが大きく、脚は倒立していることによる安定性は小さいが、その分運動性は向上する。  ここで、Mammal型の代表例である馬について、その歩行/走行メカニズムについてヒントとなる興味深い事実を紹介する。乗馬競技馬や競争馬は、過酷な疾走のために、後肢に比較して圧倒的に、前肢の故障(骨折、筋肉症)が多い。前肢に不具合があると、肩跛行という前脚のさばき方にぎこちない動作が生じる。有名な競争馬の引退は、前肢の故障が原因、遠因となったことが多い。 従来、馬の運動解析は、非常に多くの研究がなされてきた(4)(5)。しかし、これらから得られた馬の歩行/走行メカニズムの利点を生かした実験的脚式ロボットは研究されていない。本研究では、このような点に着目して、脚式ロボットへの応用を試みる。 => back to TAKEUCHI's home page.