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平成10年9月1日新設


 電気粘性流体とは

 電気粘性流体は,電圧をかけるとその(見かけの)粘度が変化する流体です.ER(Electro−Rheological)流体とも呼ばれています.一般に,ER流体は分散系(ベースオイルに微粒子を混ぜたもの)と均一系(単一の流体からなるもの)に分けられます.この2つは特性が異なり,それぞれの特徴を生かした応用デバイスが開発されています.

 

 電気粘性流体の基本特性

 
現在研究対象になっている電気粘性流体のほとんどが,電圧をかけると粘度が増加する特性を示します.その特性を示したのが図1のグラフです.均一系ER流体はニュートン流体と同じ性質をもっており,制御の面で使いやすい流体と言えます.分散系ER流体はビンガム流体のように降伏応力をもっており,その範囲で流れを完全に止めることができます.

 

 電気粘性流体の作り方

 機械技術研究所における研究の紹介

 機械技術研究所では,電気粘性流体を回転機械要素へ応用することを目的に,研究を進めています.現在行なわれている研究は,次のとおりです.

ER現象の解明

 主に分散系ER流体について,どのようなメカニズムで粘度変化が起こるのか,「何が起こっているのかを目で確かめる」をコンセプトに実験的研究を行なっています.

分散系ER流体の動力伝達特性

 分散系ER流体は降伏応力を持っているので,動力伝達機構にも応用できます.どのようなデバイスでどのような機構にすれば,ER流体の特性を生かせるのか,実験的研究を行なっています.

均一系ER流体のEHL特性

 均一系ER流体を使って,潤滑特性を制御できるかどうか,弾性流体潤滑(EHL)に着目して実験を行なっています.

 

 文献リスト

◇ 発 表

*是永,吉岡,水谷:電気粘性流体の機械要素への応用に関する基礎研究,トライボロジー会議秋予稿集(1994),25-28

*是永,吉岡,水谷:電気粘性流体の機械要素への応用に関する基礎研究(第2報),トライボロジー会議春予稿集(1996),421-423

*是永,水谷,吉岡,菊地:液晶の弾性流体潤滑膜の観察,トライボロジー会議97春予稿集(1997),463-465

*是永,水谷,吉岡,菊地:均一系ER流体の弾性流体潤滑特性に関する研究,精密工学会 第2回知能メカトロニクスワークショップ

*是永,水谷,吉岡,菊地,新保:液晶の弾性流体潤滑膜の観察(第2報),トライボロジー会議98春予稿集(1998),152-154

*Koranaga, Yoshioka, Mizutani and Kikuchi: Elasthydrodynamic lubrication Characteristics of Electrorheological Fluid, Proc of 25th Leeds-Lyon Symposium on Tribology (1998)

 ER流体に関する情報

ERコンソーシアム

ER流体に関する基礎から応用まで,さまざまな情報が載っています

 
korenaga@mel.go.jp