所内研究発表会 基礎機械技術分野
平成11年6月9日(水)ポスターセッション形式
ポスター掲示時間 10:00〜16:00
コアタイム 12:30〜14:30
1. Effect of Ar Gas Pressure on Mechanical Properties of Sputtered Ti Thin Films
○小川 博文1・金子 新二2・鈴木 清輝3・坂 真澄4
(1極限技術部微小機構研究室)(2オリンパス光学工業(株))(3小糸工業(株))
(4東北大学)
スパッタチタン薄膜の機械的性質へのアルゴンガス圧の影響を引張試験で調べた結果、引張強さや破断伸びはガス圧の影響を受けることがわかった。その原因を調べるために内部応力や微細組織を調べた結果を報告する。
2. イオン注入による改質材料のマイクロ構造としての利用
○ 中野 禅1・小木曽 久人2・佐藤 治道1・中川 幸子3
(1極限技術部量子技術研究室)(2産業技術融合領域研究所)(3岡山理科大学)
イオン注入により、改質された領域をマイクロ構造用の材料として取りだし利用する。マイクロカンチレバー等を例に加工法と可能性について報告する。
3. 原子スケール摩擦力画像の特異性とコントラストメカニズム
○ 藤澤 悟(極限技術部量子技術研究室)
走査型プローブ顕微鏡による摩擦力の検出は探針が走査で指定した位置からずれることにより力が検出できるため、原子スケールでは指定した位置を検出していないという大きな矛盾を持っている。よって、原子スケール摩擦画像は他の走査型プローブ顕微鏡と比較すると特異であり、コントラストメカニズムが複雑となる。
4. マイクロプレス機の試作(第2報)−小型サーボプレス機の開発−
○ 芦田 極・田中 誠(極限技術部微小機構研究室)
マイクロプレス機の開発に際しては、小型部品のプレス加工に必要な加重や速度などの条件を考慮し、機構を小型化する必要がある。小型部品の打ち抜き加工に関する基礎データを収集するために小型サーボプレス機を開発した。
5. マイクロスライダの精密運動制御
○ 岡崎 祐一1・北原 時雄2・徳永 淳3・吉田 嘉太郎4
(1生産システム部生産機械研究室)(2湘南工科大学)(3元千葉大学大学院)(4元千葉大学)
超精密旋盤に用いられているアクチュエータ内蔵式マイクロスライダの速度制御特性を補正演算によって改善した。さらにファイバー式レーザ干渉計を使った変位フィードバック制御系を構成し、パラメータの最適化によって位置決め分解能100nm、小振幅応答帯域5Hzを得た。
6. 光アクチュエータ素子の材料特性の研究 第3報 −光学的特性−
○ 一木 正聡1・森川 泰2・小林 純一3・中田 毅3・日比野 謙一4・野中 一洋5・尾崎 浩一6・田中 誠1・石川 雄一7
(1極限技術部微小機構研究室)(2物理情報部計測制御研究室)(3東京電機大学)(4物理情報部光工学研究室)(5九州工業技術研究所)(6極限技術部量子技術研究室)(7(財)マイクロマシンセンター)
光アクチュエータ素子の特性発現、特性向上に関する研究を進めている。本発表では光吸収等の光学的性質と素子表面構造の相関について報告する。
7. 鋼の転がり疲れの基礎研究 −ピッチングやスポーリングが生じるための表層の応力事情−
○ 三由 久(極限技術部精密機構研究室)
転がり接触の繰り返しで生じる、表面と深部の塑性変形に伴う、残留応力分布の解析結果から、初期クラックが、表面起点型の貝殻状ピット、内部起点型の表層の板状剥離という2形態が出現してくる事情を理論的に説明する。
8. 振動加速度の経時変化による転がり疲れはく離拡大時間の測定
○ 間野 大樹1・吉岡 武雄2・是永 敦2・山本 隆司3
(1東京農工大学大学院)(2極限技術部精密機構研究室)(3東京農工大学)
ラジアル玉軸受けを用いた転がり疲れの実験において、疲れはく離が軌道表面に出現してからある大きさまで拡大する時間を振動加速実行値の経時変化を基に測定した。その結果、寿命に占めるはく離拡大時間の割合は疲れクラックの進展時間と同様に大きくばらつくことがわかった。
9. スマートドライブ方式風力発電装置の試作
○ 是永 敦1・吉岡 武雄1・水谷 八郎2・松宮 W3・河村 俊次4
(1極限技術部精密機構研究室)(2極限技術部主任研究官)(3エネルギー部主任研究官)(4エネルギー部流体工学研究室)
風力発電システムの普及を妨げる要員として、現在の性能が日本の複雑な風況にあっていないことが挙げられる。一方、人口密度が大きいため、騒音の問題もある。これらの問題に対処するために、磁気軸受と多極発電機を使用したドライブ(スマートドライブ)方式の発電システムを試作した。試作システムと予備実験結果について報告する。
10.分布定数系センサを用いた骨組構造の振動モード分離
○ 菊島 義弘1・セリム シブリオグル1・西郷 宗玄2・田中 信雄3
(1極限技術部振動制御研究室)(2ロボット工学部運動機構研究室)(3都立科学技術大学)
試作された骨組み構造実験装置を用い、振動モードを分離・独立させる分布定数系センサ設計を行うと共に、設計されたモードフィルタを骨組み構造物に貼付し、モードフィルタの分離性能について検討する。また、分布定数系センサが測定できる低周波数域の検討を行う。
11. カオス応用機械をめざして(マイクロデバイスへの応用の試み)
○ 黒田 雅治1・鈴木 章夫1・黒河 治久1・松本 壮平2・前田 龍太郎3
(1極限技術部振動制御研究室)(2極限技術部量子技術研究室)(3生産システム部界面制御研究室)
機械工学においてカオス現象を積極的に活用する「カオス応用機械」の研究を進めている。今回は、静電気力による2つの井戸型ポテンシャルを利用したマイクロアクチュエータの試作について報告する。
12. 微小毛群の流体力性能と微小昆虫の飛行
○ 砂田 茂1・安田 知央2・安田 邦男3・尾崎 浩一4・田中 誠1
(1極限技術部微小機構研究室)(2日本大学大学院)(3日本大学)(4極限技術部量子技術研究室)
レイノルズ数が1以下の、極めて低いレイノルズ数における微小毛群の流体力性能を明らかにし、その結果を用いて、微小毛群からなる翼での微小昆虫の飛行を説明する。