機械技術研究所研究発表会
平成10年11月12日(水)
●講演形式
●講演時間 9時40分−17時10分
●場所 講演ホール(MELホール)
11月12日(水)生産技術分野
(○印 講演者)
1. 9:40〜10:00
砥粒整列型の多刃工具
堤 千里○服部 光郎・和井田 徹(生産システム部複合加工研究室)
円板上に砥粒を人工的に整列させ、砥粒先端高さ等を揃えるなどによって能率良く精密加工を行うことをめざす新しい多刃工具の提案、開発課題の検討について報告する。
2. 10:00〜10:20
ステンレス鋼定尺板の高速電解仕上げ
○清宮 紘一1・藤原 敏夫2
(1生産システム部複合加工研究室)(2東都技術開発(株))
ステンレス鋼定尺板表面を回転円筒形電極工具により高速電解仕上げする装置を試作した。送り速度600mm/min、電流4000A台でSUS304-2B材を加工し、光沢度を100台前半からBA材レベルの1100台後半に向上させることができた。
3. 10:20〜10:40
ライン型連続鏡面研磨装置による除去量分布に関する一考察
清宮 紘一1○梅垣 貴博2
(1生産システム部複合加工研究室)(2筑波大学大学院)
ライン型連続鏡面研磨装置による除去量の分布形状について、除去量が砥粒速度に比例するとして理論解析し、得られた結果に基づいて効率的な加工条件の設定(研磨工具の間隔、ワーク送り・工具揺動速度)を提案する。
4. 10:40〜11:00
マルバーン型構成方程式を用いた金属粉末の動的圧粉シミュレーション(第1報)
佐野 利男1・介川 直哉2・武石 洋征3○堀越 理子4
(1生産システム部長)(2千葉工業大学大学院)(3千葉工業大学)
(4潟Gイ・イー・エス)
マルバーン型構成方程式を用いて、特性曲線法により金属粉末の動的圧粉シミュレーションを行った。解析結果を実験結果と比較することにより最適のK値を求め、K値のもつ意味について、工学的考察も行なった。
5. 11:00〜11:20
マルバーン型構成方程式を用いた金属粉末の動的圧粉シミュレーション(第2報)
佐野 利男1○介川 直哉2・堀越 理子3・武石 洋征4
(1生産システム部長)(2千葉工業大学大学院)(3潟Gイ・イー・エス)(4千葉工業大学)
マルバーン型構成方程式を用いて金属粉末の一次元動的圧粉シミュレーションを行った。棒状な一次元粉体モデルを考え、境界条件、型と粉体間の摩擦係数等を変化させ解析を行い応力波の粉体中での挙動を明らかにした。
6. 11:20〜11:40
SiC微粒子の混合における非亜鉛系潤滑剤の効果
○村越 庸一1・佐野 利男2・Samsiah Sulaiman3・山梨 豪之4
(1生産システム部変形工学研究室)(2生産システム部長)(3SIRIM)
(4アデカ・ファインケミカル(株))
エチレン・ビスアマイド系の非亜鉛系潤滑剤を使用してサブ・ミクロンのSiC微粒子をアルミニウム合金複合材料中に均一混合を行い、その組織、機械的特性から微粒子の混合に与える潤滑剤の効果について報告する。
7. 11:40〜12:00
LCAを用いたマグネシウム合金の環境影響評価
佐野 利男1○斉喜 敬史2・Arjan de Winter3・堀越 理子4・
淵澤 定克5・佐土 俊一6
(1生産システム部長)(2宇都宮大学大学院)(3STAフェロー)
(4潟Gイ・イー・エス)(5宇都宮大学)(6生産システム部界面制御研究室)
マグネシウム合金の環境負荷を、各プロセス及びリサイクル率に注目してLCA評価を行った。さらにこの解析結果の評価のため、環境影響評価手法を開発し、マグネシウム合金の加工における改善点を検討した。
《昼 食》
午後の部 13:00〜17:10 司会:生産システム部界面制御研究室長 前田龍太郎(13:00〜15:00)
司会:生産システム部生産機械研究室長 永壽 伴章(15:10〜17:10)
8. 13:00〜13:20
マグネシウム合金の特性向上
(第4報 SiC15%添加複合材料のミーリング時間の影響)
○高橋 正春1・松崎 邦男1・須藤 攝子1・佐野 利男2・正村 英一郎3
(1生産システム部変形工学研究室)(2生産システム部長)(3千葉工業大学)
マグネシウム合金材料の特性向上を目的として、ガスアトマイズ粉末にSiCを15%添加し、メカニカルミリング時間を変えて複合粉末の作成を行い、それぞれの固化材料の特性比較を行った。
9. 13:20〜13:40
マグネシウムアモルファス合金の特性に及ぼす添加元素の影響
○松崎 邦男1・高橋 正春1・寺崎 正好1・村越 庸一1・須藤 攝子1・佐野 利男2
(1生産システム部変形工学研究所)(2生産システム部長)
Mg-Ni-Yアモルファス合金について、Alや希土類元素の添加を行い、組織、熱的安定性及び機械的特性に及ぼす影響を調べた結果について報告する。
10. 13:40〜14:00
電子ビーム粒子注入における粉末供給法
○岩田 篤(生産システム部界面制御研究室)
電子ビーム粒子注入において、真空中で、セラミックス粉末を溶融部に供給するための、振動による粉末給送法や、プリプレース法など数種類の方法の、セラミックス混入率などへの影響を、実験的に比較検討する。
11. 14:00〜14:20
表面活性化法によるLiNbO3とSiウェハーの常温接合
○高木 秀樹1・前田 龍太郎1・須賀 唯知2
(1生産システム部界面制御研究室)(2東京大学先端科学技術研究センター)
圧電材料であるLiNbO3とSiとの接合は、デバイスの複合化のために重要であるが、加熱を必要とする従来のウェハー接合法では、熱膨張の違いのため接合は困難であった。今回、Arビーム表面活性化による常温接合法をこれに適用し、母材に匹敵する接合強度を得ることに成功した。
12. 14:20〜14:40
マイクロ・アクチュエータのためのゾルゲル法によるPZT薄膜の製作と評価
○王 占杰・jiaru CHU・菊池 薫・今井 智子・前田 龍太郎
(生産システム部界面制御研究室)
チタン酸ジルコン酸鉛PZTの薄膜は圧電材料として優れた特性を持つがアクチュエータとして適用するためには1〜10μmの厚みが要求される。本研究ではゾルゲル法により3μm以上のPZT薄膜を生成しその評価を行った。
13. 14:40〜15:00
ガスデポジション法による酸化チタン皮膜の作成
○南 典明・明渡 純・永壽 伴章(生産システム部生産機械研究室)
ガスデポジション法を用いて、光活性触媒として効果が期待される酸化チタンの成膜を試みた。十分な付着強度を有する酸化チタン皮膜を室温で作製するとともに、皮膜の諸特性について検討した。
《休 憩》
14. 15:10〜15:30
アクチュエータ内蔵式マイクロスライダの速度制御
−マイクロファクトリの研究−
○岡崎 祐一1・北原 時雄2・徳永 淳3・吉田 嘉太郎3
(1生産システム部生産機械研究室)(2湘南工科大学)(3千葉大学)
マイクロ旋盤に実用的な運動制御特性を備えさせるためには、閉ループ制御によるNC化を図る必要がある。2つの圧電アクチュエータを内蔵したマイクロスライダに滑らかな速度制御特性をもたせるために駆動波形パターンを改良し、正逆交番の速度制御反応を得た。
15. 15:30〜15:50
マイクロ旋盤の設計ロバスト性評価について
○三島 望1・森 和男2
(1生産システム部生産機械研究室)(2生産システム部生産情報研究室)
これまでに提案した、形状創成関数にタグチメソッドを適用した工作機械設計のロバスト性評価法を既存マイクロ旋盤に適用した。結果、設計パラメータや誤差要因が加工性能に及ぼす影響を同定できたので今回発表する。
16. 15:50〜16:10
切削力によって生じるエンドミルたわみの補正
○碓井 雄一・澤井 信重(生産システム部生産情報研究室)
エンドミル加工において、切削力に伴う工具たわみが原因になって加工誤差が生じる。エンドミル加工中の切削力を測定して、その値に応じて切り込み量を動的に補正して仕上げ精度向上を図り、加工誤差を1/3以下にすることができた。
17. 16:10〜16:30
原子層成長法による新しい平坦化技術の確立
○廣瀬 伸吾1・吉田 彰宏2・山浦 正彰2・宗片 比呂夫2
(1生産システム部生産情報研究室)(2東京工業大学)
各結晶面に対する成長速度の差を考慮することで、原子層成長を適用した新しい表面化技術の確立を行った。その結果、エッチングや選択成長で作製した微細構造の劣化表面の回復に、本手法が有効であることがわかった。
18. 16:30〜16:50
湿式切削における切削工具の観察手法(第2報)
○澤井 信重1・碓井 雄一1・宮沢 伸一2
(1生産システム部生産情報研究室)(2科学技術振興事業団)
前報では、ITV装置を利用した工具のモニタリング手法として従来では苦手としていた湿式切削時におけるモニタリング手法の基礎的な装置について報告した。本報告では、実用的な装置として使用できるように切削液の供給手法、流量およびノズルと工具切刃までの距離等について種々の検討を行った。開発した装置を使用することにより、湿式加工中の工具像を詳細に観察することが可能である。
19. 16:50〜17:10
インターネットを利用した加工技術情報の利用法について
○関口 博1・小島 俊雄2・小林 秀雄3・大谷 成子1
(1生産システム部生産情報研究室)(2物理情報部長)(3生産システム部界面制御研究室)
エンドミル加工におけるトラブル対策を対象に、加工知識やノウハウの整理を行い、切削加工事例データと共に加工技術データベースを構築した。その加工技術データベースをインターネットから利用する方法について述べる。